複雑な自分

G. Hirose

人というのは、
様々なものが混在している生き物です。
  
心の中にある、
光と闇、美しさと醜さ、
といった対極にあるものでも、
 
例外なく全ての人に存在しているのです。
 
私達は、
 
自分の性格や特徴というものを、
何か一つの固定したものに集約させ、
 
そのような自分であることを、
自らが振舞うようにしてしまうのですが、
 
一方で、
そうでない側面があった場合には、
 
それが自分自身のことであると、
自分で受け入れることが出来ないこともあるのです。
 
例えば、
 
自分は穏やかな性格なのに(だと思い込んでいたのに)、
些細なことで感情的になってしまい、
 
そのような自分は自分ではない、
自分らしくないと、、

そのような自分を、
自らが否定してしまうことは、
よくあるのではないでしょうか。
 
ですが、当然ながら、
それも紛れもなく自分の姿であり、
 
ありのままの自分、本来の自分なのです。

ありのままの自分、本来の自分とは、
 
自分で思っている以上に、複雑で、
扱いの難しい存在で、

時折、自分でも、
自分のことがよく分からなってしまう、
というのも、

自分が複雑であるが故のことなのかもしれません。
誰にとっても、
 
自分にある一部の側面を認めていても、
そうでない部分もあるのだと思います。 

ですが、
 
本当の意味で、
自分を認める、というのは、
 
そのような自分を全て、
無条件に受け入れることなのです。
 
理想とする自分を認める、のではなく、
今のそのままの自分を認めてしまうことなのです。
 
人生を幸せなもの、豊かなものにする、
というのは、
 
どのような自分であっても、
 
その自分を受け入れること、
その自分に許可を出すということなのです。

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